大御所アートには飽きた?ならば表現欲むき出しのアウトサイド・ジャパン展へ走れっ!!
ー芸術は、表現欲は爆発だ!!!!
・・・突然失礼いたしました、貪欲なシンプリストのシュカです。
あっという間に連休も残りわずかとなりました。そろそろ会社勤めのルーティンに戻る準備が必要な時期になってきましたよね。今朝から通常通りの時間に起きることにしました。また、キックボクササイズが会社の方角なので、ほぼ一日置きに通うことで通勤のリズムから離れないようにもしてます。
さて、そんな今年の超大型連休ですが、貪欲なシンプリストは遠出はせず、またショッピングも控えめを心がけてましたが、パワースポット巡りをしたりして、それなりに楽しむことができました。さらに、先日は田無神社に行って、キックボクササイズして、トドメのアート鑑賞という3段重ねの1日を送ったり、と自分らしいアクティブさを発揮しました(このあと疲労困憊したのはいうまでもない)。
さて、今回はそのアート展で、他では感じられないような独特なオーラを浴びてきたよ、というお話をさせてください。
櫛野展正のアウトサイド・ジャパン展
展覧会名の冠になっている「櫛野展正氏」は、元障害者福祉施設で生活支援員をされていた方で、そこからキュレーターとして、社会の周辺にいる人達(アウトサイダー)が生み出すアート作品に着目し、取材とコレクションを続けていらっしゃる方です。
ご出身地でもある広島県の福山市にクシノテラスを開いていらっしゃいます。行ってみたいところの一つでもあります。
アウトサイダー・アートとは?
先ほどちらりと触れましたが、俗にいう「アウトサイダーアート」やヨーロッパとかへ行くと「アール・ブリュット(生ナマのアート) 」という表現でカテゴライズされることが多い分野ではあるのですが、もうちょっと掘り下げるとこんな定義になります。
「アウトサイダー・アート」とは、一般的には美術の教育を受けていない人々の創作のことを指し、2010年にパリで開催され12万人を動員した「アール・ブリュット ジャポネ展」を契機にアート・ワールドで注目を集めているジャンルです。また昨今では、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けた障がい者の自立のためのアート活動の推進も国を挙げた課題として取り組まれています。
(上記の展覧会公式サイトより抜粋)
実は貪欲なシンプリストは10年ほど前に銀座の資生堂ギャラリーで見たヨーロッパ系のアール・ブリュット展にいたく感動し、以来日本・海外問わずそれ系の展覧会には足を運ぶようになりました。
ヨーロッパでは精神科系の病院内でのアートセラピーから生まれた作品や、降霊術による作品などが多かったりしますが、日本では福祉施設の入所者の方々や自宅療養されている方々の作品がフィーチャーされてることが多い気がします。
アール・ブリュットとは|ローザンヌ アール・ブリュット・コレクションと日本のアウトサイダー・アート |アール・ブリュット/交差する魂
自撮りおばあちゃんからヤンキーまで
ただし、今回訪れた展覧会は私が見知っていたアウトサイダーアートやアール・ブリュットとは一味も二味も異なる内容になっていました!
この展示名からして「櫛野展正のアウトサイド・ジャパン展」と言うように、「アウトサイダーアート」を名乗ってないことに注目しましょう。
サイトで「既存の美術や文化的継承の系譜とは無縁の文脈によって制作された我流の芸術作品のことを指します」 と定義しているように、俗に言う「セラピー系」「スピリチュアル系」「福祉系」にとどまらないアーティストたちの作品が、これでもかとばかりに見るものに迫ってくるのです。
何十年も勤め人してたのに、定年後拾った昆虫の亡骸で武士像を作っちゃったり、後期高齢者の域に入りかけた時に、写真家の息子から教わった写真撮影や編集ソフトのスキルを屈指して、自撮りフィクション写真ワークを始めちゃった「シニアアート」や、
成人式に参加するヤンキーたちの、室町時代の婆娑羅を思わせる絢爛なファッション、そして町の名物「カラフルおじちゃん」の自作衣装などなど・・・
さらにリサイクルで子供のおもちゃを作ることに魂捧げているかっこいいおじいちゃん作家まで!(ご本人が当日ワークショップをされてました)
表現したい欲が剥き出しすぎてクラクラに
ありとあらゆるものが、企画者から次から次へと投げかけられるようにこちらに迫ってくるものだから、なんだかブログに書いていても、うまくまとめられませんw
て言うか、どの作品にも言えることなんだけど、どれも作者の「表現したい!てか、表現しないと死ぬ!」くらいの剥き出しの、下手くそな野心のない表現欲が1000ボルトぐらいの電流レベルで伝わって来ちゃうので、最後頭が痛くなってきちゃいましたよwww
でも、貪欲なシンプリストはこういう「剥き出し」のアートが好きだったりします。なにせ綺麗事とか、表現っていうより頭で色々考えて打算が見え見えのアート作品も多い世の中にあって、こうも「自分」を見せつけられちゃうとなんだか自分まで裸にされちゃうような気になって・・・こないか、普通w
日本では個別の美術館の常設展より、海外からの企画展で採算合わせる傾向が強いので、あらゆる名画に触れられる機会が多いのはいいことなんですが、いかんせん人が多いのですっかり足が遠のいてしまいました。
もっと言うと若い頃に結構大御所系のは鑑賞済みなので、パンチのあるアートに飢えてるところもあったりします。10年前の自分も、それまでみてきた「芸術作品」にはないパワーにKO負けしたって感じでしたね。実はその展覧会が貪欲なシンプリストを下手の横好き素人アーティストに仕立て上げた張本人だったりします。
それほどまでの力を持つアウトサイダーアートの魅力に、一人でも多くの方に触れてもらえたら嬉しいです。
- 展覧会最終日は5月19日
- 会期中は無休
- 金曜は夜8時までオープン
- アクセス:後楽園球場のすぐ脇
GW明け、5月病気味なら気付け薬も兼ねて行ってみてはいかがでしょう?