幸せへの近道なし!?フィンランドに学ぶ幸せメソッド”SISU”
おはようございます、貪欲なシンプリストのシュカです。
今日は「幸福論」を語るブロガーらしく、以前読んだフィンランド式幸せメソッドについてお話ししたいと思います。
ヒュッゲ、ラーゴム、などなど最近北欧初の幸せキーワードが国際的にも注目を浴びていますが、デンマーク、スウェーデン、ときたらお次は日本人にも人気があるフィンランドでしょう、というわけでフィンランド語の”SISU”=シスが紹介されるようになりました。
こちらの本はフィンランド系カナダ人が、カナダでの仕事に疲弊し、両親の母国へ移住してから学んだこと、身につけた知恵などが綴られています。
キーワードはフィンランドで昔から言われてきたシスというメンタリティーを表す言葉です。
じゃあ、シスってなんだい?っていうとちょっとまとめてみました。
シスとは日本語で言う根性、粘り強さ、不屈の精神のこと
精神論と行動が一緒になることで、意味を持つ言葉
様々な活動、選り分け外で行うアクティビティによって、心も体も強くなれる
別の場所ではシスという言葉が大和魂的なものであると紹介されていましたが、大和魂の中でも「日本人的アイデンティティ」を除外した「ど根性」「闘魂」というニュアンスがシスを表しているんじゃないでしょうか。
シスは単にスポーツの場面で語られるのではなく、日々を生き抜くためのスタミナ&レジリエンス、目標に向かって進んでいく力
ヒュッゲやラーゴムのように、緩むことが幸せさにつながるという考え方とは異なり、フィンランドのシスはむしろ「幸せになるにはしなやかな強さが必要」と言ってるような気がします。
例えばフィンランドで幸せにつながるためにより多くの時間を自然の中で過ごす習慣がありますが、特に真冬にアウトドアって結構きついですよね。根性がないとできませんよね。でも冬のアウトドアがもたらす幸福感はなんとも言えないそうです。
さらに、スタンフォード大やヘルシンキ大の研究によると、自然の中に身を置くことが少なくなると、精神的なバランスを崩し、ひいてはうつ病などに繋がりやすくなるんだそうです。
また、フィンランドではサウナが欠かせませんが、同時に厳冬の海で寒中水泳の習慣を持つ人も少なくないとか。もちろんサウナとセットのようですが、この寒中水泳も幸せのメンタリティに一役買ってるそうです。
(詳しくは、本を読んでみてね)
自分の生活に置き換えて考えてみると、汗だくになりながら40度のホットヨガで強めのクラスでやり遂げた時とか(シャバアーサナしてる時に感じる達成感と安堵感w)、北風吹く中サイクリングするとか、ちょっとハードルが高いけれど苦労して汗を流すことで得られる充実感、ということになるのかな。
これはヒュッゲやラーゴムとはちょっと異なる体育会系の幸福論ですねぇ。
シストレーニング=日々のセルフケア
シスを強くしたければ、意志の強さを鍛える
シスが身についていれば人生における艱難辛苦を乗り越え、むしろそれをチャンスに変えてしまう力にもなりうる。
きつく締め付けることが『シス』ではないとわかっている。
難局を乗り越える方法を自ら見つけ出す自由があってこそ、『シス』が発揮されることをフィンランド人は知っているのです。
試練だけでなく、新しい趣味や、転職や起業などに対しても、ためらうことなく挑戦できるしなやかさにもつながります。
シスとは慣れている世界の外に触れ、そこに慣れていくこと
confort zoneから飛び出した先を新たなconfort zoneにしていく
大人の美学だなと思ったのは私だけでしょうか?
要は「しっかり地に足をつけ、ブレない自分でいるための強さを持つこと。そしてそれがあるからこそ、いろんなことが起こりうる人生の旅を自分らしく生きていけるスキル=シス」ってことなんじゃないかと思うのです。
さらにこの本を読み進めていくと、シスには内向的な強さだけでなく、人とのつながりや助け合いの精神の意味合いも含まれることがわかってきます。
フィンランドは先進国の一つで現代的社会ですが、同時に古い時代からのコミュニティ内での助け合い精神が続いているとも言います。だからこそ人間らしさを損なわずに入られている、とも。
シスをうまく使うということは、単に一人でなんでも抱え込むということではなく、うまく人の助けを借りる、相談することでシンプルで有効な解決方法を見出していくことでもある。
フィンランドの美学として忘れちゃいけないのがミニマリズムに裏打ちされたデザインですね。そのデザインも単なる見た目重視の世界ではなく、こんな思想が見て取れます。
人生を生き抜くシスの精神という土台
⬇️
社会の中でいかに生きるかという哲学
フィンランドではデザインとは万人平等に与えられた機会
平等性をデザインの民主主義と考える
全ての人の生活を向上させる
単にものをデザインしているのではなく、暮らしをデザインしている
フィンランドに限らないのでしょうが北欧的シンプルライフはとっても思想的、倫理的な色合いが強く感じられるのですが、それはやはりこういうことだったんですね。
シンプルで持続可能な暮らしのために
・よく考えた消費を。商品を使い終えたとき、自分がどうするべきか。譲ったり、売ったりできるのか?
・中古の選択肢は?
・値段はかかってもサステイナブルで良質なものを少量買うことで、大量のゴミを防ぐ
・機能的でコンパクトな生活
small is beautiful
大金はなくても変化は起こせる
わずかな予算でもネットと人のアイディアによってムーブメントは作れる
平等という価値観の背後には全て商業的である必要はない、という思想もある
ベストなビジネスモデルではなく、グッドなビジネスモデル
*緑の文字は引用というスタイルを取っていますが、あくまで本の中にあった言葉を自分流にまとめたものなので、完全な引用ではないことをお断りしておきます
まあ、これだけ見てみるとフィンランドってすげえって感じですよね。もちろんすごいんでしょうが、人間の集まりなんでそうきれいごとばかりではないでしょう。
だけど、フィンランドのみならず、北欧というキーワードは単なるインテリアだのデザインだのの形の上でのブームではなく、奥行きのあるロールモデルとしてはすごく参考になるんだと思います。若者世代を中心に、消費社会のあり方を見直し始めている日本の中で、学ぶことは多いはず。
これからも独断と偏見で北欧ウォッチをしていきたいものです。