スウェーデン流幸福論の鍵はラーゴムにあり
こんばんは、貪欲なシンプリストです。
本日はひねもすだらだら布団の住人しておりました。
眠い時は惰眠を貪り、目覚めいてる時は読書に耽りつつ、スイーツをいただくという。
ここのところ運動不足気味で体が緩んでたるんでるのを自覚してますが、今日はとりあえず目をつぶります。
なにせ来週も月曜から地方出張ですからね。
そんな休息モードの土曜日ですが、1日の終わりにかねてからの研究課題である「北欧流幸福論」についてブログにあげてちょっとは生産的なことをしようかな、なんて。
大阪出張中にこちらの本を読みました。
こちらのブログでも北欧話としてデンマークの「ヒュッゲ」については何度かご紹介させていただいたかと思います。
最近はデンマーク以外にもフィンランドやスウェーデンなど北欧各地の幸福論を読み解くキーワードがらみの書籍が日本でも翻訳されてきているようですね。
何冊かすでに図書館で予約済みなのですが、その中の一冊が今回ご紹介するスウェーデンの「ラーゴム」です。
Lagom(ラーゴム)は「多すぎず、少なすぎない状態」、つまり「ほどほどであることで快適な状態」のことだそうです。日本語でいえば「いい塩梅」って話でしょうか。
仏教的な「中庸」にも通じる価値観が幸せへの鍵となっていると考えられます。
こちらの本の著者は元はイギリス人ですが、スウェーデン人と結婚して彼の地に移住し、ご主人を含め現地で知り合った人たちと触れ合うことで感じたことをブログにまとめ、それが本になったという経緯があるようです。
ブログをのぞいてみましたが、素敵なインテリアの画像など目の保養になりそうです。
さて、話をラーゴムに戻して、幸福に生きるには当たり前ですが「過剰」であること、例えば「過剰」な欲望を持つこと「過剰」に所有することは避けたほうがいいようです。
多くを持つことを幸せだと考えていると、もっと欲しいという気持ちがおさまることはありません。
持ち物を減らして生活すると、プレッシャーやストレスも少なくなり、より大切なことに意識が向くようになります。
本の中では単なるインテリアなどのライフスタイルに止まらず、ワークライフバランス、人間関係、環境保護や教育といった社会との関わりにおいてラーゴムな心構えについて、具体的なアイデアがたくさん紹介されています。
確かにどれも真新しいものではありません。すでにあらゆるところで紹介されていることではあります。
でも、巷に溢れるミニマリスト、シンプリスト話では軽視されがちな「社会との関わり」ということが重視されているところが、北欧の方々の政治参加意識の強さを反映してるのかな、と思ったり。
ミニマルに、シンプリに生きることはいいことですが、それが独善的なレベルで完結してはいけないんだよな、と改めて思ったり。
やっぱり今現在日本で、世界でどんなことが起こってるのかは把握して、必要に応じて社会に対して行動を起こしていくことも必要であるということですかね。
この本の良さは綺麗なインテリア写真だけの「カタログ」みたいなお手軽な内容になっていないことです。
北欧の幸福論は単にインテリア云々ではなく、質実剛健な経済観念というベースがかかせません。
不要なものを買う者は、自分に対して盗みを働いているに等しい
(スウェーデンのことわざ)
ラーゴムな経済観念とは、予算を管理し、意識的に買い物をしていくこと。
出費のメリハリをつけて、本当に大事なことにお金を使い、また人生で訪れるさまざまな局面に対応できる力を持つこと。
経済的な力をつけて自立した存在でいることも、幸せな人生を送るのに大事になってくる、という考え方ですね。
だけど、ラーゴムな幸福論で、金持ち、セレブ=幸せという単純な図式が成立かというとそうではないのは、自明のことですね。
本の中で引用されていたフランスの文豪ビクトル・ユーゴーの言葉がそれを物語ってます。
子供にはお金持ちになるよう教えないように。
幸せになるように、教えること。
そうすればモノの値段ではなく、本当の価値がわかるから。
最近はテレビでも北欧=幸福度の高い国というて注目され、色々取り上げられていますが、その中身はとてもシンプルで、質実剛健であることが多いようです。
地に足のついた日常の中に、自分自身と周囲の人との関係性を大事にしながらも、「程よさ」というバランス感覚を大事にしていく姿は、決してハードルが高くないのがいいですね。
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